築45年の住宅を終の棲家にリフォーム:自然と断熱窓が織りなす快適空間
K邸は、築45年(2008年工事当時)の平屋住宅を、ご主人が退職を機に終の棲家としてリフォームされた住まいです。田園地帯に位置し、南には銀杏の林が広がる、自然に恵まれた環境に立っています。
南側 リビングの窓からの眺め
リフォームの最大の特徴は、断熱性能と自然の有効利用にこだわり抜いたことです。平成19年度NEDOの断熱リフォーム補助金を活用し、すべての窓とドアを断熱性能の高いものに交換。その上に一部のお部屋については内窓プラストを設置することで、さらに断熱性能を向上させています。
北側 玄関の眺め
当時まだ一般的ではなかったパッシブデザインを取り入れ、自然環境を最大限に活かした断熱設計がポイントです。南面の窓は大きく、葉が落ちる冬は陽射しをたっぷりと取り込み、断熱ガラスで室内を暖かく保ちます。夏は緑が生い茂り、さらに断熱ガラスが日射を遮ります。朝と夕方からは涼しい風が通り抜け、窓を閉めれば断熱窓が涼しさを保ちます。
リフォームから15年経過した現在でも、その性能は健在です。窓だけでなく、断熱強化した雨戸を夜は閉めることで、日中に貯めこんだ熱は翌朝までつづき、ほんのりとした暖かさが続きます。最も性能が悪い窓でも最新の補助金制度「先進的窓リノベ」S基準(今日のヨーロッパ窓の断熱基準に近い)を満たす窓に工事をしました。
西側
自然と調和する快適な暮らし
工事から1年半後、板硝子協会のインタビュー(消費者向け配布DVD「知っ得!エコガラス)で、ご主人は、リフォーム後の住み心地について、以下のように語っています。
「理想じゃないですか?以前のことを言うと非常に恥ずかしいんですけど、木の枠ですから隙間がすごくあって隙間風がすごいんですね。いっぱい布団かけて、しかも足元にもまた布団乗せるという。そういう信じられない世界。重さでもって暖を取る。」
リフォーム後は、隙間風がなくなり、冬でも暖房なしで過ごせるようになったそうです。そして夏の様子をご主人は、お話してくださいました。
「今年の夏はエアコンを昼間は使わず、夜、寝る時にちょっとこの部屋を下げる程度ですね。」
奥様も、冬の寒さを感じなくなったと語ります。
「ストーブの付け方が少なくなった。付けなくてもあまり寒くなかったんですね。前は本当に寒かったですけどね。」
さらに、西日の強さを感じなくなった、日陰の涼しさを感じられるようになったなど、快適な暮らしを実感されています。
リフォーム前(窓の交換)
リフォーム後(窓の交換)
リフォーム後(内窓の設置)
データが証明する快適性
ご主人は、実際に家と外の温度を1時間おきに計測し、データを取っていました。
そのデータによると、
「一日で一番温度が下がる日の出のときでも、(外気6℃という冷たさなのに)お部屋の中は19℃を保たれている。」(2009年11月5日)
という結果が出ています。
K邸は、自然と窓の技術が織りなす快適な空間を実現した、終の棲家として理想的な住まいです。断熱リフォームによって、光熱費の削減だけでなく、健康的な暮らしを実現しています。K邸は、平成20年度東京都選定による省エネリフォームリフォーム優良事例を受賞。東京都都市整備局発刊の住宅の省エネリフォームガイドブックにも掲載されています。
住宅の省エネリフォームガイドブック
そして、窓リフォーム10年の時の経て
リフォーム後10年が経過し、その実力について、改めてお客様にお話をうかがいました。板硝子協会サイトの窓リフォーム事例のコラムでプロのライターさんがまとめています。